朝6時半、ホスト宅を出て、ヌアクショットのバス停へ。
3人のアメリカ人パッカーも一緒に。3人はフランス語も話せるので心強い。
何十台ものタクシー、バスがここからセネガルとの国境ロソへと出ている。
ここに着くなりドライバー達が私たちを囲み「ロソか?俺のタクシーに乗れ」と勧誘。
30分くらい色んなドライバーと交渉した結果、5人乗りのタクシーを7人でシェアして100円で。
アフリカはとにかく無駄が全くないな。
日本だったらタクシー2台使って3人と4人で分かれていくだろう。
国境までは約2時間。
タクシーを降りたら5分ほど歩く。モーリタニア出国ゲートが待っていてくれる。
ゲートをくぐるためのこのパニック、なんだか懐かしい。
ゲートをくぐる際になぜか40ougya(9セントくらい)払う。
何のためなのか分からないが、まあ9セントなので良しとしよう。
出国局でスタンプをもらう。ここも人で溢れているが、誰も列に並ぼうとしない。30分以上はそこで揉めた。金を請求してくるやつまでいる。
セネガルとの国境は川。と言う訳で大型ボートに乗る。
カヌーで越える人も。
こんな国境の越え方は初めてだ。ボート上でも、物乞いの子供が小銭の入った缶をジャラジャラさせて、「マネー、マネー」とやって来る。
川で捕まえた魚をその場で噛み付く子供も何人か見た。
セネガルはビザ不要。
ボートを降りる際、一旦パスポートをセネガル警察に没収される。
後で入国管理局にてスタンプと一緒に返してくれる。
書類を書くことも、お金を払うこともなし。職業と渡航目的を聞かれるのみ。
セネガル、ここからはついにブラックアフリカ。
モーリタニアも暑かったが、ここはもっと暑い。
排気ガスと砂埃で喉がイガイガする。
アメリカ人の友達3人はここからセントルイスへ、私は首都のダカールへ向かう。
国境からダカールまでは5500F(800円ほど)、それから荷物代として500F(70円くらい)。
バスは途中何度か何もないところで休憩。
公衆トイレもないので、男性も女性もその辺でする。恥らいなどなし。
女の人は大抵ロングスカートを履いているので全て隠せるのだけど、
当然私はズボンなので丸見えである。
一応木の陰でしたが、意外とここにいると「見られてもいっか」ってなる。
というより誰も気にしないだろう。裸で生活する部族だっている訳だし。
たまに街の中でさえ全裸で歩く男性を見るが、あれは何なんだろう。どっかから迷い込んできた部族民か、単なる変態か。
最近はこんな風景にも慣れてしまったが。
モーリタニアと違って、ここは乾燥しているけれど緑が多い。
人も文化も全然違う。
国民の約90%がイスラム教徒と言われているが、クリスマスもここは祝っていたらしいし、
露出をした女の子もよく見る。
そしてとにかく踊る、踊る、踊る。
旧ソビエト国では何を言っても「ウォッカを飲め」だったが、ここでは「踊れ」だ。
踊れば問題解決。イライラも疲れも眠気も吹っ飛ぶ。
言語も違う。アラビア語はもう通じず、ウォロフ語とフランス語を話す。
このウォロフ語、数の数え方がかなり単純で、1〜5まで覚えれば残りは「5+1」「5+2」と足していくだけ。簡単すぎる。
ちなみにYESは「ワーオ」。
何でもない話をしていても「ワーオ、ワーオ」って反応するから、どんだけオーバーリアクションなんだと最初は思っていた。
おいしい、おいしい、と言って食べたけれど、
3食これだったときはさすがに泣きたくなった。。
でも食べられるだけでも幸せなんだよなあ。一歩家の外に出れば毎日1ドル以下の収入で生活する人がたくさんいる。
最近はコーラでさえ外で飲むのを控えるようになった。
外で飲んでいれば「わあ、あの人コーラ飲んでる」と貧しそうな子供達や大人がじっと見つめてくる。
日本人にとっては「庶民の飲み物」でもここでは贅沢品。
年越し編に続く。