朝6時、カノのモーターパークへ。
早朝も警官は休むことなく市内をパトロール。
途中検問で「どこに行くんだ?」と聞かれて「モーターパーク」と運転手が答えると「そこからどこへ?」と。
運転手が機転を利かせて「カドゥナ」と言ってくれた。
GOOD JOB!!
マイドゥグリに行くなんて言ったら面倒くさそうだ。
マイドゥグリまでは3000ナイラ。
朝7時半にようやく出発。
カノ−マイドゥグリ間は約500キロ。
普通なら5時間で着く距離が、途中の検問の影響で8時間はかかるだろうと聞いていた。
カノ市を出る前から3カ所くらい検問を通った。
マイドゥグリに行くと言うだけで荷台の荷物もチェックされる。
この2日前に起こったクリニックでの銃撃を受け、警察は検問の数を増やしたという。
バスの運転手によると「検問が増えればドライバーはイライラするだろ?だから賄賂を払って通してもらう。検問を増やしたのも賄賂が欲しいからだ」と。
運転手もさすがに毎回荷物をチェックされるのにうんざりしていて、気前よく賄賂を払う。
賄賂をあげれば何もチェックせずそのまま通してくれる。
こりゃあちこちで事件が減らないわけだ。
途中で寝てしまったが、3時間のうちに30以上の検問を通った。
たまに私の顔を見ると「おー元気か?どこへ行くんだ?」と聞かれる。
基本彼らは優しい。
マイドゥグリが近づいてくると、車を降りて歩いて検問区間を通らなければならなくなる。
まるで国境越えしているみたいだ。
パスポートを見せろと言われるが、なぜか顔写真のページもナイジェリアビザのページも見ずに返される。
運転はとにかくひどかった。
あの運転で無事故で来られたのは未だに奇跡だと思う・・。
8時間半後、16時ようやくマイドゥグリに到着。
なぜここまで来てしまったのか、自分でも謎だ。
「マイドゥグリに行く」と言うと大体反対されたし、そもそも行けるとも思っていなかった。
3年前、イスラム系組織ボコハラムの創始者モハメド・ユセフのモスクが、政府軍から襲撃される。モハメドは逮捕され、収監中脱走を試み射殺された。
マイドゥグリの治安は一気に悪化。ナイジェリア人でも行きたがらない地域だ。
きっと現地の人から色々な情報を聞けるだろう、そして今どのように街が変化したのか見てみたい。
そう思い荷物をカノの友達の家に預け、小さなデイバックのみで2日間のみここに滞在することに。
ネットで探したホテル数ヶ所に電話してもなぜかどこも繋がらなかったが、友達の紹介で現地の方が泊めてくれることに。
ホストのMohammedは兄弟と友人とマイドゥグリの中心部に住んでいる。
彼の奥さんや子供は昨年の治安悪化でカドゥナに引っ越してしまった。
モハメドは仕事があるのでここに留まっているという。
もう一人の友達、Maryamは大学生。彼女の家族はアブジャへ引っ越してしまい、現在彼女は大学にあるSchool
Hostel(学生寮)に住んでいる。
「どこに彼ら(ボコハラム)がいるか分からない。見た目では決して判断できないし、もしかしたら隣の人がそうかも知れない。だから皆怖くて逃げていってしまった。今この瞬間にもマイドゥグリを出ていく人がたくさんいる」
いつ何が起きるか分からない。そんな中でも楽しいことを見つけながらモハメドたちは暮らしている。なんだかアフガニスタンにいたときを思い出した。
「最初安いホテルを紹介しようかと思ったけれど、お勧めできるホテルがもう残っていなくて、安全性も保証できない。僕の家なら大丈夫だ」とモハメド。
私がネットで見つけたホテルは全て営業停止。
オーナーが退去してしまったらしい。
やはり、そういうことだったのか。
一日のほとんどは停電、水も出ないから溜めてあるバケツの水でやりくりする。
夜21時から朝6時までは外に出られない。
確かに不自由はあるけれど、ここに住む人たちは本当に親切で、いきなり訪れた私を守ってくれる。
マイドゥグリ初日の夜は皆でサッカー観戦。
アフリカカップの決勝戦、ナイジェリア対ブルキナファソ。
1−0でナイジェリア優勝しました。ナイジェリア人でもないのに必死で応援してしまったよね。おめでとう!!
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