2012年12月13日

モーリタニアビザ、黄熱病ワクチン



私がモロッコでやるべきこと。
①モーリタニアビザの取得
②黄熱病ワクチンの接種
③マラリア予防薬の購入

まずはモーリタニアビザから。
ネットでモーリタニアビザのことについて調べると、朝早く行かなければ時間内に大使館に入れないことがある、8時には大使館前にいるように、と書かれていた。大使館が開くのは9時、11時に申請時間が終了する。

私の滞在先はラバト市街から30分ほど離れた郊外。
7時に家を出て、タクシーを捕まえ、大使館へ向かう。

が、かなりの大渋滞。車は全く前に進まず、時間だけが過ぎる。
おまけに運転手さん、道を間違え、結局大使館に着いたのは940分・・。
「渋滞にはまったんだからもっと金払え」とか言われたが、そこはもちろんスルーした。

大使館前に人の列があったので最後尾の人に”VISA?”と聞くと
「ああ、でもあいつら大使館閉めちゃったんだよ」と。何!!!

ドイツ人の男性が「朝6時半にはいなきゃビザを取るのは難しいらしいぞ」と教えてくれた。
西アフリカを旅する人や、セネガル人がモロッコから帰国するのにモーリタニアを必ず通らなければならず、ここのビザは国境で取得できないので大使館はいつも忙しいらしい。

せっかく早起きしたのに・・と悔しくてたまらないがもう一度出直すことに。

ビザ取得に必要なのは、パスポート、パスポートコピー3枚、写真2枚、それから申請用紙。

申請用紙は大使館前にいる人から10DHS(100円ほど)で買う必要がある。
フランス語とアラビア語で書かれているので、フランス語の分かるドイツ人の人に教えてもらいながら用紙を埋めた。
ビザの有効期間は取得日から数えて30日。

朝タクシーでまたここまで来るのは少し不安なので、
結局この日は帰らず大使館前で野宿をすることに。
ネットカフェで会ったアメリカ人の男の子もモーリタニアビザを取ろうとしていたので、22時に毛布3,4枚を持ち大使館へ。


大使館には既に2人のモロッコ人男性がいた。
満天の星空の下寝るのも悪くない。
ただ砂漠気候なので夜はかなり冷える。自分のリュックを枕にし、毛布にくるまりながら就寝。寒さで12時間おきには目が覚めていた。

4時半頃、人がちらほら集まり始める。
警備員が名前リストを置きにきたので、そこに自分の名前を記入し再び寝る。

6時、すでに50人以上集まっていた。
こりゃ940分に来ても開けてくれないわけだよな、と納得。

7時を過ぎるとそこは修羅場です。
100人ほど人が集まり、俺が先に並んでた、私が先に名前リストを書いたんだ、と怒鳴り合う。
列はおしくらまんじゅう状態。
ライブ前のステージ側に人が押し寄せる感じと似ている。
とにかく大混乱。少しは黙らんか!とキレたくなるくらいやかましい。

一番面白かったのがイタリア人の男性。
「おい!俺はイタリア人だ!昨日から車の中で待ってたんだ」と列に割り込もうとしてくる。
「名前を書かなきゃ意味ねえんだよ!」「イタリア人だから何なんだ」とみんな反論するも、彼は全く引かない。
終いには、「ナポリ!ナポリはヨーロッパの中心だ!」とか言い出してもうこれにはみんな失笑。

大使館は結局7時半頃に開いた。
順番に名前が呼ばれ、一人ずつ中に入る。私は5番目。
提出物を全て出し、ビザ代340DHSを払う。ビザ代は350DHSと言われるが、400出したらお釣りが60返ってきた(笑)。
受け取る際の番号が書かれた紙を渡され、申請完了。


ビザはその日の15時に取りに行く。
念のためと13時には大使館に行き、また例のイタリア人を見物。何やら話し込んでいる。

14時半には大使館が開き、列の順で自分のパスポートを取りに行く。
これは一瞬で終わり。パスポートを受け取りビザが貼られているのを確認すると、思わず嬉しさで泣きそうになるね。
そこにいる皆でハイタッチ。
ようやくモーリタニアビザの件は片付きました。

---次は黄熱病ワクチン。

マラリアの予防薬も欲しかったので、ドイツ人のダニエルと薬局へ行き、いい病院はないかと聞く。
一番大きな病院を紹介してもらい、ワクチンの場所へ。

女性の医師に黄熱病ワクチンを受けたいのだが、というと「ここにはない、カサブランカへ行け」と。
「どこの国に行くの?」と聞かれたので行く場所を答えると、イエローカードを用意し始め、なにやら注射の準備をしている。
「これから打つからこっち来て」と。

結局打ってくれるんかい、と思ったが黄熱病ワクチンのページとは違う場所にスタンプを押していた。
「おいこれ何の注射だったんだ?」と聞くとよく分からない病名を答えられる。
いや待て、何だったんだ。

あまりに不安で仕方なかったので医療研究所へ。
そこの医師に「なんかよく分からないワクチン打たれたんだけどこれ一体何なの」と聞く。
医師によると、これは「髄膜炎」のワクチンだったらしい。

と言われてもよく分からないのだが、
中央アフリカでこの病気が蔓延していて必須ではないが打っておくべきらしい。

モロッコで黄熱病ワクチンが受けられるのはカサブランカのInstitute Pasteurのみ。
マラリア予防薬の処方箋もそこで手に入ると教えてくれた。

と言う訳で急遽カサブランカへ。
ラバトから電車で1時間。
駅に着くとタクシーの案内をしている男性がいるので、彼に頼み病院までのタクシーを見つけ交渉してもらう。

Insitute Pasteurの入り口から向かって左がワクチンの棟。
150DHS(1500)だ。日本で受けるより断然安い。

予防接種そのものが大嫌いなので、怖くて仕方なかった。
恥ずかしいけど、手がガクガク震えてたわ。

接種はほんの一瞬で終了。痛かったが、まあこれで全てが終わった。

ちなみにマラリアの薬もゲット。
マラリアの地域に入る前日から服用し始め、その国にいる間、それから出国後1ヶ月飲み続けなければならない。これは必須ではないが、マラリアで苦しみたくないので念のため服用することに。

1ヶ月分が110DRH1100円ほど)。セネガルならもっと安いよ、と言われたがモーリタニアに入る前に服用している必要があるのでここで買っておいた。

やることは全て終了。あとは幸運を祈りつつ冒険を楽しむのみ!


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