2012年12月20日

西サハラ〜モーリタニア 国境越え




ダフラでのホストの友達がモーリタニアのヌアディブへ行くと言うので、
その友達3人とシェアさせてもらうことに。
16時、ダフラをぼろぼろの車で出発。
「ベンツで行くらしいぞ」という言葉をまともに受けた私が馬鹿でした。

ダフラからヌアクショットまでは6時間で着く、とホストからは言われたが、
国境に着く気配すらない。砂漠、砂漠、砂漠・・。


18時半頃、日没の礼拝のため休憩。
サハラの紅茶を楽しむ。お茶の重要度が相当高いんだろうなあ。
どんな旅行でもみんな必ずポットとグラスを持ってくる。

何のんきにお茶飲んでんだ、今日中にヌアクショットに着きたいのに!と内心思っていたが、彼らに急ぐ様子など全くない。
時間のことをつい気にしてしまうと、「私はやっぱり日本人なんだなあ」と改めて思う。

国境から1時間ほど離れたガソリンスタンドに着くと、「もう国境は閉まってるぞ」と告げられる。
ああ、やっぱり。というより、この人たちはもともと今日中にモーリタニアに着くつもりなどなかったんじゃないか・・?

何を話しているのか全く掴めなかったが、彼らに続いてガソリンスタンド敷地内にある建物へ。

もう国境は閉まっている、車は汚いし寒い。
ということで、ガソリンスタンドの人たちが寝場所を提供してくれるとのこと。
そんなことある??笑

建物内のリビングルームで4人休んでいると、建物を管理している男の人が夕飯を持ってきてくれた。突然来た私たちにここまでもてなしてくれるとは。
ショックラン、ショックラン(ありがとう)と何度もお礼を言うと、「アッラー、ゲスト、エブリシング!」と。「アッラーがゲストに全てあげよと言っているから」という意味だろう。もう言葉が出ない。

明日国境超えられるよね?と聞くと「インシャアッラー(If the god wants)」と。私もインシャアッラー、と繰り返す。もう祈るのみです・・・。

女は私のみ。私一人のために別室を用意してくれ、23時頃就寝。

翌朝4時半頃に出発。
気温は低く、ぶるぶる震えながら再び車に乗る。

1時間ほど走り、ようやく国境に到着。が、当然まだ国境は開かない。
車で寝るのか・・と思っていたら国境のすぐ脇にサハラのノマド式テントがいくつか設置されていて、国境が開くのを待つ間そこで寝ていいとのこと。

こちらがそのテント。毛布も貸してくれて、8時過ぎに朝食まで持ってきてくれた。

何者かも分からない私たちに、何から何までもてなしてくれる。私が逆の立場だったらここまで出来るだろうか。

朝食を済ませ、国境のゲートで待つ。国境前にはトラックや車のながーい列が。
9時になり、ようやくオープン!

パスポートを預け、しばらく待つ。
同行していた人の一人が私たち全員分の賄賂を払ってくれたようで、一番に出国。
私は外国人なので「どこへ行くか」「職業は何か」などの簡単な質問をされる。
それからいつも通り、「オースズキ!」と。

ガッタガタの道を車で10分ほど走らせ、モーリタニア入国局に到着。
ここでもまた同じような質問。あとは簡単な荷物チェック。「アルコールはあるか」とだけ聞かれた。

11時頃ようやく国境を抜ける。引き続き車を走らせ、ヌアディブへ。
同行していた人たちとはここでお別れ。ヌアクショット行きの大型タクシー乗り場で降ろしてくれた。

モロッコDHSが使えたので、100DHS1000円ほど)払い、ヌアクショット行きのタクシーに乗る。
正直このときかなり疲れていたが、大型タクシーはそんなのお構いなしに人を山のように乗せ出発。

私は座席の上で体を45度傾けた状態。とにかくきつい。
まだ乗せんのか、あんたは明日にしてくれって言いたくなるくらい、次から次へと人を乗せる。
東京の山手線とかに乗っていて「まだ乗ってくんのか、諦めて次の電車にしろよ」って思うのと似ている。

前日の16時に出発してから28時間後の1920時、ようやくヌアクショットに到着。
ホストのダダと無事に会え、彼女の家へ。

5分で着く」=30分、「6時間で着く」=28時間。
なるほどね。

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