2012年7月13日

ブハラからテルメズ 川でテント泊


12日朝9時半、ブハラを離れる。
ウズベキスタン南東部、アフガニスタンとの国境に面する街Termezへ。

ブハラからのバスやミニバスはなく、タクシーのみ。途中のKarshiでタクシーを乗り換えなければならない。Termez-Karshi25000スム。Karshi-Termez35000スム。
もう少し探せばもっと安いタクシーがあったかも知れない。

Termezまでの道沿いにはほぼ何もない。草原に山に岩、たまに民家がぽつぽつとあるくらい。乗り換えなど若干面倒だけど、Bukhara-Termez区間はおすすめです。
正直、国境に向かう途中、怖くてたまらなかった。ついにアフガンへ行くんだ、と。

ちょうどこの2日前くらいに、カブール近くで22歳の女性が村人の前で公開処刑された。私がバスで通るであろう場所。心臓はバクバクで、食欲さえもなかった。

でもやはり行きたい。見たい場所がたくさんある。


ウズベキスタンでは、他国との国境付近で車内チェックがある。

特に アフガニスタン、タジキスタン、トルクメニスタンの3国との国境付近では、国境側から来る人のパスポート含めバッグの中身等もチェックされる。この日は国境に向かっていたので特に厳しいチェックはなかったが、毎回運転手に「サングラスして」と言われた。
サングラスしていれば外国人と分からないから、パスポートをチェックされずに済む。

4,5時間で着くと聞いていたのに、Termezに着いたのは約7時間後。既に18時を過ぎていて、アフガンへの国境は閉まっていた(国境が閉まるのは17時)。

バス停にいると、男の子が声をかけてきた。”Can I help you?”と。もちろん最初は警戒した。大丈夫、と断り今夜どうしようか考える。するとまた彼が、「いや何か困っているんだろう?」と。彼の名はKamil。インドネシアの大学で博士号を取るために勉強中。

事情を話すと、安いホテルがあるから車で乗せて行くよ、と。でもここに来てホテル代を払いたくはなかった。信用のおけそうな人だったので、とりあえず川まで連れて行ってもらうことに。
途中夕飯を買い、川へ行く。「今夜は友達の結婚式があるから忙しいけど、明日の朝5時に迎えにくるからモスクを見せるよ」と言ってくれた。とても良い人だ。


川沿いにビシュケクで買ったテントを設営。今夜の家はここです。

明日はアフガニスタン。今日は最後のビールを楽しもう、と思い川の向こうに沈む夕日を眺めつつビールとシャシュリク(串焼き)を嗜む。

こんなこと想像もしていなかったが、何とかなるもんだ。近くにレストランがあり、みんなじろじろ見ていたが。
むしろ今日ボーダーを越えなくて良かった。Kamilと出会うことができ、今一人テントで最高の時間を過ごしている。
風が気持ちよく、すぐ隣には馬が、向こう岸には牛が。んんん、ジュデヤフシ!(ウズベク語でVery good

テントに座ってビールを飲んでいると、レストランの店員やお客さんが集まって来て写真を撮ってくる。
少年が、「馬に乗っていいよ!」と言うので、乗せてもらうことに。笑
なにやってんだ。

その後は一緒に飲もうよとある家族が誘ってくれたのでお邪魔して乾杯。誰も英語を話さないが、ロシア語で頑張って会話。ウズベクソングを爆音でかけて、それに合わせてみんなでウズベクダンス。

Termezに来て良かった、もう何日か過ごしたい、とさえ感じた。
人々は皆明るく自由に暮らしている。他の市と違って、ここにはあまり観光客が来ない。
そのため彼らは今まで外国人と接した機会がなく、彼らにとって私は初めての「外国人の友達」。だから嬉しくて仕方がないのだと言ってくれた。


翌日朝5時にKamilとその友達が迎えに来てくれてモスクへ。この日は金曜日。イスラム教のお祈りの日だ。こんな朝早い時間からモスクには多くの人がお祈りにきている。


アムダリヤ川。向こう側に見えるのはアフガニスタン。数時間後にはあっちにいるんだ。

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