2012年7月27日

マシュハド


テヘランの次に大きな街、マシュハド。
アフガニスタンと比べて、お洒落にヒジャブを着飾る女の子が多い。人口は250万人。

電車やバスが走り、洒落たカフェもぽつぽつと見られる一方、聖地イマームレザが街の中心に構え、毎年各地から1500万人ものイスラム教徒が巡礼のためにこの街を訪れる。

日中は暑いが、夜は冷たい風が吹きむしろ寒い。


電車内の様子。女性専用者もある。中国の鉄道会社でした。

私のホストMotahareh27歳の大学院生。
14歳の弟と両親と3階建ての家で暮らしている。外国人を家に泊めるのは初めてだと言っていた。
家族はみな宗教熱心で暇さえあればコーランを開き黙読。
お父さんも英語を流暢に話す。

24日、Holy Shrine “Imam Reza”へ。
イスラム教徒でなくても入ることはできるが、女性はチャドル(頭から全身を覆う服)の着用が必須。
サンダルを履いていたのだけど、靴下を着用しろと言われ、近くの店に買いに行った。
カメラの持ち込みは禁止だが、携帯電話は持込み可。


ちょうどこの時、昼のお祈りの時間だったため、私も周りを真似しながらお祈りのふりしてみた。
女性と男性は場所が区切られている。皆同時に同じ方向を向き、同じ動きをする。

「宗教の力」に圧倒され、思わずツバを飲み込んでしまう。人々の祈りの言葉が聞こえてきそうだ。

25日、ラマダン5日目。大分慣れて、水を飲まなくても平気になった。
マシュハドの街はカラフルで芸術的。5,6年前に市長が変わってから街が綺麗になっていったのだと言う。
別ページに市内の写真を載せたのでご覧あれ^^

ホストファミリーとよく宗教について話した。日本はなぜ無宗教の人が多いのか、イスラムの文化について、神について、どう思うか、など色々と質問された。
日本の自殺率について話すと、「神の不在だ」と言う。
そんなこと考えたこともなかったけど、それも一理あるのかもしれない。


ホストの親戚の家で。もういいから休んでくださいなと言いたくなるほど、ずっともてなしてくれた。


・・・めっちゃかっこつけてくれたけど、セブンイレブン(笑)。


Motaharehとその友達と一緒に街の中の小さな山へ。このとき既に夜中1時だったがたくさんの人で賑わっている。ラマダン中は夜の活動時間が長い。



27日、この日はAkhlamadという山へ。7つの滝を探す旅。
ああ今頃フジロックではローゼズがWaterfall をグリーンステージで響かせているんだなあとか、ふと思ったり。

この国の自然がここまで美しいとは想像していなかった。今にも飲み込まれそうな迫力満点のごつごつした山々。この風景全体を抱きしめたくなるくらいに美しい。

ただ一つ、山に来る時にも肌を隠しヒジャブを着用していなければならないのは結構きつい。動きにくいし暑いし・・奥地に入ったらさすがにもう誰も来ないだろうと思いヒジャブは外してしまったが。
法律だから仕方ないけど山の中くらいTシャツで動き回りたいよね。



6つ目までの滝までは何の問題もなく行けたが、7つ目はかなりきつい。
プロのクライマーがいて彼が私たちをサポートしてくれたが、彼なしではかなりきつかっただろう。

岩しかない道を両手両足使って這い上る。
足が届かない場所がいくつもあって、服装も服装だから余計に足が開けない。でもやっぱり最後の滝はほかのどの滝よりも美しく神秘的で、山の奥の目立たない場所でひっそりと待っていてくれた。



水も透き通っていて冷たくおいしい。見るもの聞くもの感じるもの全てに感動できる。
言葉や写真じゃとても表現できないほど素晴らしい。

モスクや遺跡などの建物を見るのもいいが、正直写真で十分足りるものも多い。
でもこういった自然の美しさは写真を見ただけじゃ味わえない。自分の目で見て、自分の足で歩いて、そして初めて感じることができる。

もちろんこれは私なりの楽しみ。もし私が歴史博士とかだったら話は別だっただろうけど。

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