2013年1月30日

ガーナ、ホロホロ鳥紛争


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ガーナ、テマの教会。聖書をラップ調で歌う。
さすがアフリカ、としか言えない。
こんなに熱い教会は今まで見たことがない。
ラッパーが汗だくになりながら、”In the name of Jesus, YO!”とか言い、周りの人がそれに乗る。
笑うとこじゃないと分かっていても、こりゃもう笑うしかない・・。


Kakum National Parkへ。
この辺りは熱帯雨林気候。
少し前までは砂漠にいたのが信じられないね。濃く茂った緑が美しい。


橋の上でも、踊る。


こちらの鳥がきっかけで、1994年ガーナでは民族紛争が起こった。

“Guinea Fowl War”

Guinea Fowlがこの鳥の名前。日本での呼び方は「ホロホロ鳥」らしい。
なんだか力が抜けてしまうような可愛い名前だが、この鳥一匹のために紛争が起こってしまったのだから笑えん・・。

ホロホロ鳥のバーゲンで争っていたコンコンバ族とナヌンバ族の男性。
前者が後者よりも高い値をつけたことで2人は大喧嘩に。
その結果、コンコンバ族の男性がナヌンバ族の男性を殺してしまった。

その騒ぎを受け、2つの民族は対立。
他の2つの部族もナヌンバ族に加わり、コンコンバ族を攻撃。
死者は1万人を越えると言われており、病院や学校も破壊され、少なくとも423の村が失われた。

19942月に始まった紛争は同年6月に終戦締結されたものの、この紛争がきっかけで1995年にはまた別の紛争が勃発。

ガーナ政府やNGO団体などの仲介で今は落ち着きを取り戻しているけれど、なんだかホロホロ鳥が気の毒になってくるね。いや、何も考えていないだろうけど・・。

さてホロホロ鳥の話は置いといて・・

「ガーナ北部での乳児殺処分」の記事でも紹介したAnasと遂に会ってきました!
Facebookにてメッセージを送り続けて6日目、彼の同僚さんから電話とテキストメッセージが届き、今日面会できるかと聞かれた。

そのとき私はアクラにいなかったので翌日面会の予約を取らせてもらった。

待ちに待った面会時間。
びっくりするぐらい心臓はバックバク。たぶんここ最近で一番の緊張。
電話をくれたAnasの同僚の人とバス停で待ち合わせをし、彼のオフィスへ。
アパートのような建物の中にある。


これが入ってすぐの部屋。Anasについて書かれた新聞記事が展示されている。

 
会社のポスター。
If the TRUTH is out there, we will UNCOVER it.

受付の人にはミーティング中だからもう少し待ってね、と言われる。
オフィス内では誰一人として彼の名を口にしない。

”Where is he?”  “He is having a meeting” 
そういえば電話で彼の同僚と話していたときも、一度もAnasという名を聞かなかった。
「彼に話しておきます」とだけ言われただけだ。

さすが、何から何まで徹底されている。

20分ほど待ったところで、ついに彼の部屋へ。
入ってまず握手。
本当にAnasさんですよね?と思わず確かめてしまったが「そうだ」と。
確かに今までに見たことのある写真の面影はある。

彼のデスクの裏側にはオフィス内を撮影している隠しカメラの映像が。
きっと私も見られていたのだろう。ミーティング中というのも嘘だろうな・・。

面会には彼の同僚もノートとペンを持って同席。
私の聞いた質問も全てノートをとっていた。
正直このとき自分でも信じられないくらい緊張していて、何を聞こうと思っていたのか忘れるくらい頭が真っ白に(はああ情けな・・泣)。

とりあえず自己紹介。
今こうやって旅しています、日本の大学生です、3月に帰ります、などなど。あまり深いことまでは話さないようにだけ気をつけていた。

そして今度は彼の自己紹介。
ここだけでなくガーナ国内にもいくつか、ロンドンにも彼の持つ会社がある、と。

彼とは「話した内容は決して公開しないから」と約束していたので、このブログに書けることも限られている。
というのも、彼がなぜ私に会おうと思ったのか聞くと、
「あなた(著者)に関する調査を十分にし、これなら大丈夫だと思ったから。それにあの日はオフィスのセキュリティも万全だった」とのこと。
私に関する調査ってところが気になる。

彼が自分の正体を隠して取材する理由、それは国民が社会の裏側で何が起こっているか知りたいのと同じ。
だから毎回自分の姿を変え、場に合った役職の人になりすまし、隠しカメラを複数持って取材する。

「私の連絡先を教えるから、私みたいに取材したいときには連絡くれればアドバイスするよ」と彼のプライベートのメールアドレスまでゲット!

暴露した内容について文句や脅迫の電話は来ないのか、と聞くと「毎日だ」と。
毎日どこかから電話が掛かってきて「いい加減にしろ」と文句を言われるらしい。

「これが私の役割だ。真実を言って何が悪い」と言い返しているそう。


ガーナ北部での子供殺処分の記事読みました、というとDVDをこんなにくれた。
タダで。なんと気前のいい人なんだ!
ちなみにこれらの動画はYouTubeでも視聴可能。Anasの名前で検索すれば出てきます。

ガーナ締めくくりに奴隷海岸。
さてナイジェリアへ向かいます。

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